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目的論と原因論とは?ビジネスシーンで考えるアドラー心理学

 2020.10.09
 

「原因論」と「目的論」という言葉を知っていますか?
 
アドラー心理学で用いられていることで有名な概念ですが、この考え方は、日々の生活はもちろん、ビジネスシーンでも取り入れることができます。
 
今回は、そんな原因論と目的論についてご紹介します。
 

 
 

アドラーの「原因論」と「目的論」とは?

  
原因論とは、簡単にいえば、過去の出来事が、現在の状況を作っているとする考え方のこと。アドラーはこの原因論を否定し、目的論を提唱しました。
 
アドラーが唱えた目的論は、人は何かの目的があって、今の状況を作り出しているのだ、とする考え方です。
 
例えば、「親の離婚がトラウマになって恋愛ができない」とするのが原因論。一方、目的論では「(失敗を恐れるなどして)恋愛をしたくないという目的のために、自らその感情を作り出している」と考えます。
 
このように目的論は、トラウマさえも否定し、ある目的のために、自分自身が現在の状況を
作っているとするのが特徴です。
 
 

ビジネスで「原因思考」より「目的思考」が役立つ場面とは

 
ビジネスシーンでも活用できる原因論と目的論。ときには、原因論よりも目的論的な考え方が役立つこともあります。
 
ここからは、わかりやすく「原因思考(=原因論)」と「目的思考(=目的論)」という言葉に置き換えて説明します。
 
例えば、部下の遅刻癖に悩まされているとしましょう。
 
原因思考の上司の場合は、「なぜいつも遅刻するのか?」と部下を叱責し、原因を追求することでしょう。もちろん原因を明らかにすることは重要ですが、その理由が分かったとしても、必ずしも問題解決に繋がるとは限りません。
 
「どうしても朝が弱いため、寝坊してしまうんです。以後気をつけます」
「昨日は遅くまで残業していたので、寝坊しました。タスク管理を気をつけます」
 
部下の返答でこのような原因が明らかになったとしても、同じようなことが繰り返されるケースも少なくないのです。
 
そんなときの行動変容に役立つのが、目的思考です。
 
部下に「なぜ遅刻するのか?」と原因を追求する問いではなく、「明日午後の商談はどんな場にしたい?」「お客さんに何て言われたら嬉しい?」「明日の午前中に準備しておきたいことは?」など目的がイメージできるような問いを投げかけてみましょう。
 
そこで「午前中のうちに、過去の成功事例をまとめておきたいです」などと、具体的な目的が明確になればしめたもの。言われて行動するのではなく、自ら行動変容を起こしやすくなります。
 
 

原因思考と目的思考を使い分けるポイントは?

 
これまで「目的思考」を中心に解説してきましたが、決して「原因思考」を否定するものではありません。
 
製品の不具合やシステムなどに問題があるときには、原因思考でとことん原因を深掘りし、改善していくことが必要になります。
 
一方で、「人」に関して問題が発生している場合には、目的思考で接した方が行動変容に繋がりやすいでしょう。
 
部下などメンバーに対してひたすらに原因を追求していくと、相手を萎縮させたり、ネガティブな感情にしてしまったりと、悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
 
組織や人における問題解決を目指す際には十分気をつけましょう。
 
 

原因思考・目的思考で意識したい「問い」

 
原因思考や目的思考で重要となるのが、「問い」です。
 
というのも、「なぜ?(原因思考)」「何のために?(目的思考)」という問いこそが、思考の方向性を決めるためです。
 
ビジネスシーンでの問題解決においては、ぜひこのような問いを意識して向き合ってみてください。
 
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