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Tグループの概要や効果を解説!自己理解・他者理解を深められるって本当?

 2020.09.18
 

ファシリテーターやカウンセラーなど、対人関係に関わる仕事をする人向けのグループセッションとして知られる「Tグループ」。
 
一方でネット上には情報も少なく、「Tグループってどんな研修をするの…?」と疑問を感じている人も多いのでは?
 
そこで今回は、Tグループという概念やそこで得られる効果について解説します。
 

 

Tグループとは?

  
Tグループとは「トレーニンググループ」の略で、1946年、アメリカのNTL Institute(National Traing Laboratory)のワークショップから誕生したといわれるグループセッションのこと。
 
日本でも、学校の教員や研修講師、ファシリテーター、キャリアカウンセラーなど、人や組織に関わる職業の人やそれを目指す人が多く受講しています。
 
Tグループの特徴は、議題や話すテーマを決めずに、自由な雰囲気でグループにおける対話を繰り返しおこなっていくこと。ルールは「“今、ここ”で何が起こっているかに注目する」という一点だけです。
 
この5〜10人ほどでのグループセッションを、4〜6日間ほどかけておこないます。
 
あらかじめ議題や話すテーマが用意されていないことから、どんな話題に発展するか、どんなことが起こるかがわからないのも、Tグループの醍醐味です。
 
 

議題ナシの対話を繰り返す…!?Tグループの進め方

 
Tグループはプログラムによって多少違いはあるものの、5〜10人程度のグループで自由に話をしていく「Tグループセッション」と、複数のグループで振り返りなどをおこなう「全体会」などから構成されます。
 
進め方としては、1回60〜90分ほどのTグループセッションを1日に3〜4回ほどおこない、それを数日の間継続していきます。
 

【Tグループの進め方の一例】

 

  1日目 2日目 3日目 ・・・
午前   ・朝食
・Tグループセッション②
(休憩)
・Tグループセッション③
・朝食
・Tグループセッション⑥
(休憩)
・Tグループセッション⑦
・・・
午後 ・受付
・開会
・全体会
(お互いに知り合う実習、狙いの明確化など)
・自由時間
・Tグループセッション①
・夕食
・昼食
・自由時間
・全体会
・Tグループセッション④
・夕食
・Tグループセッション⑤
・昼食
・全体会
・自由時間
・夕食
・Tグループセッション⑧
・・・
  出典:『組織開発の探求 』(中原淳、中村和彦・著)

 
 

 Tグループで自己理解・他者理解が深まる理由とは?

 
Tグループでは、一般的に「自己理解を深められる」「他者理解を深められる」といった効果が期待できるといわれています。
 
その理由は、Tグループでの対話が通常の会話とは異なる特徴を持っているためです。
 

 

 
それは、「コンテント」と「プロセス」という2つの側面で説明できます。
 
「コンテント」とは、話している内容や取り組んでいる作業など、「何(what)」のこと。そして「プロセス」とは、本音で話せているといったコミュニケーションや意思決定のあり方など「どのように(how)」という側面のことです。
 
通常の会話では、「新規商品のアイデアは?」「売り上げをアップするには?」といった内容(コンテント)に着目して話が進み、「メンバーが本気で話せているか?」「どのように意思決定されているか?」といったプロセスはあまり意識されません。
 
一方、Tグループではセッションが進むにつれ、普段は意識できていないプロセス面にも目を向けるようになっていきます。
 
その結果、自分と他者の感情に目を向け、自分のコミュニケーションの癖や、自分の言葉が他者に与える影響などを感じられるといったメリットを感じられます。
 
Tグループは、自分や他者のプロセスに目を向け、気づくトレーニングでもあるのです。
 
 

「コンテント」と「プロセス」で考える職場でありがちなコミュニケーションのズレ

 
この「コンテント」と「プロセス」という観点で、職場におけるコミュニケーションを見ると、色々なものが見えてきます。
 
例えば、営業部と開発部の部門会議がいつも紛糾しているケースを考えてみましょう。
 
これは、実は議論されている内容やテーマ(コンテント)に問題があるのではなく、随分と前に解決したはずのトラブル対応についてのシコリやわだかまり(プロセス)が、いまなおお互いの意見に耳を傾けることができない要因となっていることも考えられます。
 
他にも、以前は良く盛り上がっていたはずの日常会話(コンテント)が、とあるメンバーが職場をネタにしたSNS投稿をしたことでお互いに不信感を持つようになり(プロセス)、本音を語り合えなくなってしまった、というケースもあります。
 
Tグループで訓練されたファシリテーターは、こういったグループで起こっている「プロセス」に目を向け、光を当て、メンテナンスすることで、グループを活性化することが可能になります。
 
 

 Tグループを受講するには?

 
Tグループを受講したい場合は、次のような団体で申し込み・参加が可能です。
 
一般社団法人日本体験学習研究所(JIEL)
南山大学 人間関係研究センター
など
 
Tグループは基本的に宿泊制のプログラムとなるため、全ての日程に参加可能であるか確認のうえ、余裕を持ってスケジュール調整しておくことをおすすめします。
 
※正確な情報は、各公式サイトをご確認ください。
 
 

 組織開発でも役立つ「Tグループ研修」で、プロセスにも目を向けて

 
会議などのビジネスシーンで、上司や部下の発言内容には注意を向けていても、メンバーの雰囲気や感情、コミュニケーションのあり方にまで意識を向けられることは少ないですよね。
 
しかし、組織開発やファシリテーションの文脈では「コンテント」だけでなく「プロセス」を意識することが非常に重要です。
 
興味を持った方は、ぜひ1度、Tグループ研修に参加してみてはいかがでしょう?